【書評】みんな仲良くという重圧に!合わない人とのつながり方の作法を菅野仁著「友だち幻想」から学ぶ

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友達 つながり

今回の「書評」は

「みんな仲良く」という重圧に苦しんでいる人へ・・・

菅野仁著「友だち幻想 人と人のつながりを考える」(ちくまプリマー新書)

なぜこの本に惹かれたのかというと

以前「みぃ先生はまわりに馴染もうとしていない」と言われたことがあります。

そう言われた時に

「馴染もうとしない私は悪なのだろうか」と疑問を持ちました。

言った本人からすると「みんなと仲良くいたい人」で

私は「必要な人と、必要としてくれる人とだけ仲良くしたい人」というそれだけの違いではあるのですが

馴染めない、馴染もうとしない私は大人としてダメなのかなと思っていたので

この本の「みんな仲良く という重圧に苦しんでいる人へ」に惹かれて読んでみました。

◆友達を作りたいけど悩みや問題も多い

日本の高校生は「偉くなりたいとは思わない」「そこそこ生活できればいい」という将来に対する醒めた意識が他の三国に比べて目立つ一方で「友人重視指向」の傾向が突出して高いのです。(本文より抜粋)

しかし、そのいっぽうで友達をめぐる悩みや問題も多いのです。

つまり、友人は作りたいけれど人と人とのつながり方がなかなかうまくできない現状なのです。

人と人との距離感を丁寧に見つめ直したり、気の合わない人とでも、一緒にいる作法というのをきちんと考えたほうがよいと思うのです。(本文から抜粋)

以上のことがこの本のテーマとなっています。

◆幸福とは?他者によってもたらされる。

自分が能力を最大限に発揮する場を得て、やりたいことができること(本文から抜粋)

交流そのものの歓び

他者から承認される歓び(本文から抜粋)

幸福をあげてみるとこちらの2つになります。

下の「交流そのものの歓び」と「他者から承認される歓び」は相手(本では他者と書いてます)がいてこそ成り立つものになります。

自分自身の幸福のためにも人と人とのつながりを知る必要があります。

2種類の他者

他者には2種類あると言っています。

①「脅威の源泉」としての他者

②「生のあじわいの源泉」としての他者(本文から抜粋)

他者にはこの2重性があるのでそれに常にふりまわされるのです。

どちらか一方ならばわかりやすいのですが

脅威にさらされたくないから、人に会わないようにしようと思うと

「生のあじわい」は感じられなくなるのです。

◆あわない友達との付き合い方の作法

日常生活を送るなかで、あう人、あわない人はやはり出てきます。

ではそんな時どうしたらいいのか?

気に入らない相手とも、お互い傷つけあわない形で、ともに時間と空間をとりあえず共有できる作法を身につける以外にないのです。(本文から抜粋)

では、その作法とは?

「やりすごす」という発想

無理に関わるから傷つけあう(本文から抜粋)

例えば嫉妬や妬みの対象となったとしても、「自分は自分、人は人だ」「私は関係ないでしょ」という少し突き放したもののみかたをしたほうがいい。

あえて距離をおくことが大事と本書では書かれています。

◆なぜあわない友達との作法が必要なのか?

では、なぜあわない友達や、気に入らない相手とのつながりに作法が必要なのか?

ムカツクからといって攻撃すれば、ますますストレス過剰な環境を作り、自分のリスクも大きくすることになるのです。(本文から抜粋)

それには人間関係には「ルール」があるからです。

人を攻撃するといつか自分も攻撃される側となるのです。

「みんな仲良く」だけではなく「自分の身の安全を守るために、他の者の身の安全も守る」ということを知ると人間関係が気持ち楽に感じられると思いました。

◆友達との関係で傷つきやすい自分との付き合い方

「人とつながりたい私」と、でも「傷つくのはいやだという私」という一見すると矛盾した自我のあり方と、自分自身でどう折り合っていけばいいのでしょうか。(本文から抜粋)

2種類の他者があるので、どうしても傷つく時は傷ついてしまいます。

この人は自分にとって「信頼できる他者」だ、と思える人を見つけるということが絶対必要になる(本文から抜粋)

しかし、ここで注意したいのがその他者が丸ごと自分を受け入れてくれるわけではないということは理解しておいたほうがいいこと。

人というものはどうせ他者なのだから、百パーセント自分のことなんか理解してもらえっこない。それが当然なんだ。(本文から抜粋)

そう思っていたら友達、そして恋愛も人間関係は楽になるでしょう。

自分のことをしっかり理解しようとしてくれている人と出会う(本文から抜粋)

理解しようとしてくれている人と出会うには

自分のことをしっかりと伝える必要があり、その人とむきあう必要があるのです。

その過程をなくして「生のあじわい」にたどりつくことはないのだということです。

◆まとめ

この「友だち幻想」は10年以上前に書かれた本です。

10年前から人間関係のコミュニケーションについては悩みや問題があり

今もなおあるということ

SNSやLINE、スマホの影響でより深刻化しているのではないかと思われます。

私自身、やはり人との距離感で悩んでいたり

「自分は誰にも理解されない」とどこか人間関係に冷めた気持ちもあり罪悪感もありましたが、それでも理解しようとしてくれる人に出会うために必要なことがわかりました。

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